九
番
隊
平和と正義を重んじる東仙の思想が反映し、無意味な戦いで血を流すのは御法度となっている。九番隊は瀞霊廷守護及び瀞霊廷通信の編集・発行を担当している。東仙離反後は檜佐木が瀞霊廷通信編集長を代わりに務めている。東仙が編集長を務めていたころは、編集長の特権により、彼の連載は人気の有無にかかわらず打ち切られることはなかった。拳西が隊長だった当時は「六車九番隊」の名称を掲げ、確認できる限りの隊士は皆暴走族風の格好をしていた。
隊花:白罌粟(しろけし)特色:忘却

東仙要
(とうせん かなめ)
声 - 森川智之/演 - 倉貫匡弘
護廷十三隊九番隊隊長→後、謀反により虚圏へ。
元護廷十三隊九番隊隊長 元瀞霊廷通信編集長
流魂街出身。盲目であり、コーンロウと褐色の肌が特徴の平和主義者。慕っていた女性(声 - 早水リサ)が死神を志しながらも死神同士のトラブルで殺害された過去から、亡き彼女の正義を貫こうとする想いが自身にとって大きな行動原理になっており、「絶対の正義」である事にこだわりを持つ。組織の秩序に最も重きを置いているため、それを乱す剣八やグリムジョーのようなタイプを激しく忌み嫌う。
九番隊隊長だった頃には「瀞霊廷通信」の編集長を担当。自らも「正義の道」という題名で連載を持っていた。編集長特権によって人気如何に関わらずこのコーナーが打ち切られることはなかった。初版は「正義とは何か」について持論を書き続ける内容だったが、後に趣向を凝らし「正義のレシピ」なる料理レシピも掲載。これが当たり、女性死神読者からの支持を受け人気は上昇傾向にあった。現在は所在不明のため休載中。
藍染惣右介の五番隊副隊長時代からの部下であり、正義の裏には彼に対する忠誠心があった。狛村とは共に正義を誓い合った仲。だが謀反発覚後、藍染への忠誠心による行動原理から狛村の言葉をも無視し虚側に渡り袂を分かつ。虚圏では統括官という役職に就いている。正義の根底には、慕っていた女性を殺害した死神への復讐心があり、それを聞いた狛村には世界に憎しみを抱いていると推察されている。
盲目ではあるが、作中では閻魔蟋蟀の中で剣八が笑みを浮かべていることを認識したり、狛村の回想において彼の事を「でかいな」と言っている描写があることから、何らかの方法で相手の体格や表情を読み取っていると推測される。虚圏ではワンダーワイスに懐かれており、アニメでは「アランカル大百科」で顔を赤めたり、次回予告をワンダーワイスにさせるなど、その関係が度々ネタにされる。盲目であるが故に藍染による完全催眠にもかかることはなかった為、それを利用して周囲を欺き暗躍していた。
時期は定かではないが、藍染の下に就いた時より虚化を習得し、刀剣解放(レスレクシオン)も可能としている。虚化時には顔の中心に縦線が入った真っ白な仮面が頭全体に装着され、上半身に鎧のような物が出現、更には虚の超速再生能力を有する。仮面を装着したままでも喋れるが、口元は開く。
101年前は拳西の部下だったが、その当時から藍染の指揮下にあり、魂魄消失案件を調査していた拳西を裏切り、始末特務部隊として駆けつけたローズ達を襲撃していた。狛村と出会った時、藍染の部下になった時、拳西の部下の時、隊長時、虚圏編でそれぞれ違う髪形をしている。
藍染の空座町侵攻に同行し、狛村・檜佐木と交戦。虚化の力で2人を追い詰めるも、刀剣解放により狛村に止めを刺そうとした隙を檜佐木に突かれ、喉を貫かれて敗北する。
斬魄刀:『清虫(すずむし)』
始解時から幾つか技を持つ。
「清虫」の形態では超音波のようなものを発して相手を傷つけることなく気絶させる。「死神図鑑ゴールデン」で、この音波で本物の鈴虫が大量に寄って来ることが判明。元々は東仙が慕っていた女性のものである。
『清虫二式・紅飛蝗(すずむしにしき・べにひこう)』は、刀身が無数の針状の刃に増え、それを相手に向けて発射する。
解号は「鳴け『清虫』(なけ『~』)」
【卍解】:『清虫終式・閻魔蟋蟀(すずむしついしき・えんまこおろぎ)』
ドーム状の空間を形作り、その空間の中では「清虫」本体を握っている者以外は視覚、聴覚、嗅覚と霊圧感知能力の四つが封じられる。無明の地獄。「清虫」本体に触れた場合のみ封じられた感覚が元に戻る。この「本体」とは刃の部分も含むため、刃を握った場合はもちろん、斬りつけられた時も(一瞬ではあるが)感覚が元に戻る。101年前の時点で既に(現在とは若干異なるが)会得済みだったようである。
帰刃:『清虫百式・狂枷蟋蟀(すずむしひゃくしき グリジャル・グリージョ)』
虚化した状態での刀剣解放。全身が黒い体毛で覆われ、四本の腕を持ち、背中には鎖が巻かれた二本の角と、昆虫のような四枚の翅が生えた、虫のような姿に変わる。顔も口元を除き、土偶のような仮面で覆われる。東仙はこの状態になった時は完全に視力を取り戻す。この時、狛村の姿を改めて確認し『思っていたよりも、醜いな』と発言した。
この帰刃形態は清虫百式の位置づけである。
技「九相輪殺(ロス・ヌウェペ・アスペクトス)」
「狂枷蟋蟀」の状態で鈴の音色のような破壊音波を発生させ敵を攻撃する。狛村の【卍解】「黒縄天譴明王」を一撃で倒してしまう程の威力を誇る。
破道の五十四 廃炎
円盤状の火球で対象を焼き払う鬼道。東仙は刀で切り落としたグリムジョーの左腕をこの技で焼失させた。

檜佐木修兵(ひさぎ しゅうへい)
声 - 小西克幸、小林ゆう(少年期)/演 - 郷本直也
身長181cm 体重67kg 8月14日生まれ 好きなもの・ウインナー 嫌いなもの・ウニ
護廷十三隊九番隊副隊長(東仙謀反後は隊長業務を兼任(劇場版2では隊長権限代行と呼ばれた))・男性死神協会理事・瀞霊廷通信編集長代理
左頬に「69」の刺青を彫っており、ノースリーブの死覇装を着ている。首と両上腕部にある黒い模様は刺青ではなく、首輪と腕輪(取り外して相手に投げることで目くらましの効果のある爆竹のようなものになっている)。顔の右側、額から顎にかけて三本筋の傷跡を持つ(学生時代に藍染により生み出された巨大虚(ヒュージ・ホロウ)につけられたもの)。真央霊術院の入試には2回落ちているが、在学中にはすでに護廷十三隊への入隊が内定しており、その当時から席官入り確実といわれた優等生だった。恋次・吉良・雛森の先輩。なお、今は学生時代より短髪で、鼻に灰色のテープのような物を貼っている。
上官の東仙の事を敬慕しており、“自分の剣に怯えぬ者に剣を握る資格は無い”など東仙からの教えを戦士としての矜持として胸に秘めている。また席官時代は、学生時代の巨大虚に襲われた経験から戦いへの恐怖を抱いていたが、当時の東仙の前述の言葉を胸に刻んだことにより、現在まで及ぶ。
普段はクールでどっしりした硬派で誠実なキャラだが、『カラブリ+』や単行本のおまけページなどでは想い人である乱菊のことで卑猥な妄想を膨らませて鼻血を噴き出すなど、軟派で助平な一面もある。また給料日前に給料を使い果たしたり、乱菊・吉良と一緒に酒を飲み酔いつぶれた挙句、総合救護詰所で足つぼマッサージを受けて死ぬ思いをしたりするなど計画性の無さも垣間見える。(七緒に取ってつけた設定といわれているが)特技は料理。
110年前は流魂街に住んでおり、気弱で泣き虫な性格だった。友達(虎彦(とらひこ)・牛次(ぎゅうじ))と一緒にいるときに虚の襲撃をうけるが、偶然通りかかった当時の九番隊隊長である拳西に助けられた。「69」の刺青や普段の振る舞いは彼に対する憧れの表れと思われる。
死神達に人気の機関紙「瀞霊廷通信」の編集を東仙から引き継いでいるが、自らが執筆した「教えて! 修兵先生!!」は、本人が全く知らない内に3回で連載が打ち切られている。ギターの演奏が趣味だが、当初は全く弾けず、周りから苦情がくるほどだった。尸魂界の争乱後、チャドにギターを教授してもらい少しは上達した模様。
藍染の現世侵攻の際は転界結柱の守護を担当。破面フィンドールとの対決に斬魄刀を解放して勝利後、吉良と共に乱菊と雛森の救援に駆けつけるもアヨンによって自らも負傷する。それでも怪我を押して、狛村と共に東仙と戦いを挑み、虚化した東仙に敵わなかったが、刀剣解放し狛村に止めを刺そうとする隙を突いて『風死』による攻撃を加える。
斬魄刀:『風死(かぜしに)』
解放すると一対の鎖で繋がった特殊な刃の形をした鎌になる。鎖の部分を持ち武器本体を回転させ敵に投げることで、相手に動きが読まれにくい攻撃をすることが可能。檜佐木本人は風死の形が「命を刈り奪る形をしている」ため、風死を気に入っていないと述べている。
解号は「刈れ『風死』(かれ『~』)」
縛道の六十二 百歩欄干(ひゃっぽらんかん)
劇場版アニメ『The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸』で初使用した鬼道。フィンドールとの交戦の際にも使われた。
詳細は鬼道を参照。
梅定敏盛
(うめさだ としもり)
声 - 飯島肇
護廷十三隊九番隊第二十席十五名の一人。
自称、同期では一番の出世頭。死神達に紛れた織姫にちょっかいを出したが、同じく死神達に紛れた石田に止められた。好色で、石田の嫌いなタイプ。なお、「カラブリ+」ではナースファッションを自分が愛用していたりと変態でもある。
六車拳西
(むぐるま けんせい)
声 - 杉田智和
110年前の護廷十三隊九番隊隊長→後、仮面の軍勢(ヴァイザード)の一員となる。
銀色の短髪で筋肉質の目つきが悪い男。冬でもタンクトップ。左耳に三つ、左眉に一つピアスをしている。短気で気性が荒く、冗談が通じない性格で、ちょっとした事で青筋を立てながらキレる。
虚化するとホッケーマスクに似た仮面が現れる。また、虚化せずとも拳から虚閃を撃つ事ができる。
110年前は護廷十三隊の九番隊隊長。101年前に自ら部下を率いて魂魄消失案件の調査し、幼少の頃の檜佐木を助けていた。しかしその後突然の急襲を受けた後、虚化してしまい平子達を襲撃した。101年前には既に短気な性格で、野営を張っていた際に横で寝ていた白の襟がはだけていてそれを直す際に「拳西のすけべ」という寝言を言われ怒っていた。
空座町での藍染一派との決戦では、戦闘不能になった白に代わってワンダーワイスに戦いを挑む。
斬魄刀:『断地風(たちかぜ)』
開放するとコンバットナイフの様な形状に変化。なお開放の際には風を纏う。振るうと風を糸状にして飛ばし、敵を切り裂く。現世に身を置くことになってからは始解の状態を保って携帯している。
解号は「吹っ飛ばせ『断地風』(ふっとばせ『~』)」
【卍解】:『鐡拳断風(てっけんたちかぜ)』
卍解すると握り懐剣状に変化。両腕が装甲の様なもので覆われている。
久南白
(くな ましろ)
声 - 神田朱未
110年前の護廷十三隊九番隊副隊長→後、仮面の軍勢(ヴァイザード)の一員となる。
白色のライダースーツを着ていて、頭にはゴーグルをつけている少女。手袋、スカーフ、ブーツなどはオレンジ色。髪の色は緑。子供のような性格で、自己主張が激しい一面もある。一護のことを「ベリたん」と呼び、他の仲間も名前に「ん」をつけて(例えばひよ里なら「ひよりん」、ハッチなら「はっちん」と)呼ぶ。ただし、羅武はラブっちと呼び、拳西のことは付き合いが長いためか、そのまま呼び捨てにしている。
虚化するとバッタを思わせる仮面が現れる。特に訓練はしていないが、連続15時間以上の虚化が可能。戦闘では主に「白キック」と称した蹴りを主体とした戦い方を用いる。
101年前当時は護廷十三隊の九番隊副隊長で拳西の部下、髪型はウェーブヘアーだった。101年前に魂魄消失案件の調査に同行するも、突然の急襲に遭う。その直後虚化してしまい、平子達を襲撃した。きなこのついたおはぎが大好物。
空座町での藍染一派との決戦では、フーラーを破壊後、ワンダーワイスと戦うも虚化が解けた隙を突かれて負傷する。
技「虚閃(セロ)」
回し蹴りと同じ動作により放つ。